下地処理について

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今回は下地処理について書いていきたいと思います。

 

下地処理とは?

下地処理を簡易的に説明すると古い塗膜やコンクリートなどの下地の劣化した部分を除去する事をいいます。

 

下地処理を行う理由
『そのまま塗装しても綺麗なればいい』と思う方もいらっしゃるかもしれないですが、塗装を行う際に下地処理は必ずやらないといけないのか?
という疑問をYES NOのどちらかで返答すると、答えは YES です。

新築の場合でも塗料の接着性を向上させるために表面を軽く傷を付けてから塗装を行います。改修工事の場合は必ず下地処理後に塗装を行いましょう。

コンクリートやアスファルト 他の下地の場合でもそうなのですが、

 

・車やリフトの走行によるひび割れ
・油や薬品 洗剤や水分などの影響による腐食
・磨耗による劣化
・温度差による下地の劣化

 

等の影響で下地や塗装塗膜は日々劣化していきます。

改修工事の場合はきちんと下地処理を行わずに塗装を行ってしまうと・・・

 

・塗料の硬化時の伸縮で古い塗装ごと剥離してしまう

・1週間持たずに床面が捲れてしまう

・数日で大きなひび割れができてしまう

 

等の不具合が発生する可能性があります。

床の塗装を行う際は、塗装を行う前に健全な下地状況を作り出すこと(コンクリートが白くなってくるまで削ること)が床面の塗装を長持ちさせる為には重要になってきます。

劣化した下地

健全な下地の状態

端部のカッター処理

施工端部や配管・機械足回りは一番負荷がかかる場所なので強度を持たせる為にアンカー効果のあるカッター処理を行います。

クラックが入っている場所にカッター処理を行う事でひび割れを抑止する効果施工端部に段差が発生を抑止する効果もあります。

カッター処理

カッター処理後

研磨処理

新築での施工や下地の状態が良い場合・既存の密着性が高い場合に行う下地処理方法です。

表面を傷つける事により、そのまま塗り重ねるよりも塗料の密着性が増し、細かな凹凸への対応が可能です。
・下地の状態が悪い場合
・勾配調整を行たい場合
・凹凸が激しい場合
他の下地処理方法をおすすめします。

研磨処理

研磨処理後

研削処理

劣化した塗膜や下地を除去する下地処理方法で、改修工事の際は研削での下地処理をおすすめします。

研削処理2mm~5mm程度下地を削り取り、研磨では不可能な油の染み込んだ床や古い塗膜の除去、劣化した下地の除去が可能です。

研削を行い健全なコンクリートを露出される事や研削による凹凸による表面積の増加により床と塗料の接着性が増し、塗装面が長持ちします。

改修工事では研磨ではなく研削処理を行って床塗装を行う事をお勧めします。

研削処理

研削処理後

重研削処理

・通常の研削機で対処できない下地の場合

・5mm以上の研削を行いたい場合

・局所的に削って低くしたい場合

等に行う下地処理方法です。

研削時間の削減の為に行う場合もあります。

重研削処理

重研削処理後

ハツリ

・厚みがある下地を撤去する
・部分的に掘り下げる
・溝を新しく作成する
・溝の拡張を行う
・タイルの除去を行う

等の場合に用いる下地処理方法です。基本的に撤去した箇所は部分的に塗床材による補填を行った後に仕上げ塗装を行います。

ハツリの例1

ハツリの例2

まとめ

・下地処理は研削以上(5mm以上下地を除去)をお勧めします。
・下地処理を正しく行う事で塗装が長持ちします。
・表面のゴミを除去する程度で塗装すると塗料が短期間で剥離する原因になります。

 

塗装を依頼する企業が下地処理の機械を保有していない場合もありますので床面の塗装を業者依頼する際には、下地処理について一度確認してみる事をお勧めします